【Death】アルバムをランキング形式で紹介!

アルバムランキング

フロリダ出身のデスメタル / テクニカルデスメタルバンドのDeathは、これまで7枚のオリジナルアルバムをリリースしてきました。
初期(1st、2nd)はスラッシュメタル由来のデスメタルでしたが、中期~後期にかけてよりテクニカルなスタイルへと変貌を遂げました。

バンドオーナーでギター兼ボーカルのチャック・シュルディナー(Chuck Schuldiner)の死によりバンドは幕を下ろしますが、そのバンド名から「デスメタル」が生まれたともいわれるほど、デスメタルの成立に大きな影響を与えました。

そんなDeathのアルバムをランキング形式で紹介します!

第7位 Spiritual Healing (1990)

ギタリストにObituary、Testament等で活躍したジェームス・マーフィー(James Murphy)を迎えた3rdアルバム。
これまでのキャッチーでストレートな楽曲から複雑な構成のものが増え、テンポを落としたおどろおどろしいフレーズが混在するようになった今作。

OSDMとしての到達点である前作『Leprosy』とテクデスとして結実する次作『Human』の方が個人的には好みですが、このどちらにも振り切り切らない独特な雰囲気を評価して本作をベストとする方も多いようです。
玄人向けの良盤。

第6位 Scream Bloody Gore (1987)

記念すべき1stアルバム。
スラッシュメタルの文脈から出てきたバンドであることがよくわかりますね。
ただその中にも速さ一辺倒ではないフレーズがたくさん盛り込まれており、凡百のスラッシュメタルバンドとは一線を画せんとする姿勢が見て取れます。
特に『Evil Dead』のイントロは、一度聴いたら忘れられないような非常に印象的なものに仕上がっています。

アグレッシブな楽曲がアルバムの大多数を占めており勢いを感じますが、途中で胃もたれを起こしそうになるのでA面とB面で分けて聴くことが多いです。

第5位 Individual Thought Patterns (1993)

King Diamondのギタリスト アンディ・ラコッカ(Andy LaRocque)、TestamentやStrapping Young Ladでの活動が有名なドラマー ジーン・ホグラン(Gene Hoglan)らを迎えた5thアルバム。
テクデスとして到達した前作『Human』の路線を継承しつつ、より外交的な楽曲が増えました。
各人の個性的で主張の強いプレイがぶつかり合いが楽曲に活力を与えています。前作に引き続きスティーヴ・ディジョルジオ(Steve Di Giorgi)のヌルヌルベースが随所で光っていますね。

Death初体験が今作だったので思い入れのあるアルバムですし、このモリサウンドスタジオのモッサリした音も味だと思っているので、リミックス版よりオリジナル版が好きです。

第4位 Leprosy (1988)

Massacreのメンバーが参加した2ndアルバム。
ベースはチャック本人が担当。

本作はOSDMの大名盤といっても過言ではないでしょう。
1stは若干金太郎飴感がありましたが、キャッチーさが加わったことで曲に強烈な個性が与えられました。
前作にあったB級ホラー感が薄まった反面、いい意味で気軽に聴けるアルバムだと思います。
ライブなら大合唱間違いなしの『Born Dead』や跳ねる裏拍が特徴的な『Forgotten Past』など名曲が目白押しです。

とにかくアホになれるので好きです!

第3位 The Sound of Perseverance (1998)

チャックの死によりラストアルバムとなってしまった7thアルバム。
ボーカルはヒステリックさを増し、スリリングかつ繊細なギタープレイングが目立ちます。
OSDM成分は鳴りを潜め、初期と比較したらほぼ別バンドといえるでしょう。

Judas Priestの『Painkiller』のカバーではメタルへの硬派な姿勢を感じる一方で、インスト曲『Voice Of The Soul』で見せる美しさには、メタルを更なるステージに押し上げようとする気概を感じます。それだけに死が悔やまれます。

第2位 Symbolic (1995)

目玉の親父がこちらを見つめている6thアルバム。
前作は各パートの総合格闘技のような作品でしたが、曲構成やプレイングがコンパクトになり、曲の練度が上がったように感じます。
例にもれずモリサウンドでの録音ですが、音質は今作から劇的に改善。独特のドロドロ感はなくなりメジャー感が出ました。いままでのはなんだったん
当時はセルアウトとの批判もあったようですが、デスメタルという枠を超えうる作品として現在は評価されています。

次作と本作で迷いましたが、ジャンルを超えた普遍性という観点から2位にしました。

第1位 Human (1991)

デスメタル/テクデスとして到達してしまった4thアルバム。
後にCynicを結成するドラムのシーン・レイナート(Sean Reinert)とギターのポール・マスヴィダル(Paul Masvidal)が参加しています。ベースはフレットレス使いのスティーヴ・ディジョルジオ。
前作から見え始めていた不気味さが完全体となり、フックを持ったフレーズが楽曲のレベルを引き上げています。
このバンドが持つ残虐性・テクニック・キャッチーさ・美しさを奇跡的なバランスで両立している作品です。この後は美しさやキャッチーさを追求する方向に舵を切りますが、全ての要素をバランスよく昇華している本作を1位とします。

商っ気も愛想もなくただ不気味なのに、何故か惹き込まれる。
アングラなサウンドプロダクションも最高。必聴盤。

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